2010年7月24日土曜日

このブログの説明II

 20冊紹介記念です。

 絵本の批評を書きたいという思いは、子供が1歳になった頃からありました。その思いは、絵本「どうしてなの」に出会ってから強くなりました。この本は、いままで読んだ絵本の中でもダントツの最悪絵本です。そして、最後のページをめくるまでは非常に優れている(このブログで言えば「☆☆☆☆☆最良」)という点でも印象的な本です。

 子供のために本を読んでいるうちに、良い絵本にもたくさん出会いました。しかし、世間で好評価を得ている絵本の中にも、子供の心に嫌な刷り込みをするのではないかと心配になる絵本をいくつか見かけました。「くれよんのくろくん」もその一つです。著者は、「嫌われている奴でもほんとはいい奴かもしれないよ」というまともな教えについて書いたつもりかもしれません。しかし、わたしは「くれよんのくろくん」の感想に書いた通り、「役に立ったから仲間として認めてやるよ」という印象を受けました。Amazon.co.jpのレビューを見る限り、この絵本は好評価を得ているようであり、わたしの感じたような、負の側面については誰も公表しないようです。
 その他の絵本でも、Amazonなどの書評とわたしの感想が食い違う事は多々経験しました。わたしの感想が他の人と異なるならば、インターネット上で公開する事にも意味があると考え、ブログを始めた次第です。

 絵本が面白い一つの理由は、「なんでもあり」なところです。
ストーリーが破綻していても、絵がむちゃくちゃでも堂々と出版されています。大人には奇怪な本でも、子供とは親和性が高いからわざとそのような本を作っているのかもしれないし、このような「大人にわからない子供の特殊性」を親が勘違いする事を狙っていい加減な本を作っているのかもしれません。
 これら奇怪な絵本の解釈は幅広く分かれる事でしょう。この点についてもわたしの考えをインターネットで公開する事に意義を感じました。

 わたしの子供は絵本が好きです。おそらく他のお子さんも同じように絵本が好きでしょう。絵本を読む事は、大雑把に言ってテレビと似た、ただの娯楽と思います。しかしテレビなどと異なる点は、反復回数が非常に多い事、時間あたりの情報量が少ない事、寝る直前に見る事が多い事です。いずれの特徴も内容について考える機会を子供に与えるものだと思われます。
 大人の感じる絵本の印象と実際に子供が感じる印象にどれほど共通性があるのかわかりません。しかし、多くの絵本が表に裏に「道徳心」をあおってくるのならば、その絵本の「道徳心」が自分の子供に与えたいものであるかどうか、吟味したくなるのが親心です。

 絵本を買う前に、図書館で借りて読んでみればいいかもしれません。しかし、一部の人は様々な理由でそれができません。わたしもその一人です。みんながいいと言っているこの絵本は本当にいいのか? そんな猜疑心あふれる人がこのブログを参考にしてくれれば一番うれしいです。

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