はなのあなのはなし

はなのあなのはなし (かがくのとも傑作集―わくわくにんげん) ・やぎゅう げんいちろう ・福音館書店; 1982年 ・28p, 26 x 23 cm, ハードカバー

要旨：おじいちゃんの鼻の穴を見て、自分の鼻の穴も年とともに大きくなるのではないかと心配する僕。そんな心配を皮切りに、鼻の形態、機能を学ぶ。

評価：鼻に関する科学書。特に、鼻の穴の形、呼吸、鼻水、鼻血について詳説。内容は科学的で、嘘もない。30年前の作品だが、「はははのはなし」のような古くささは感じさせない。やぎゅう げんいちろう らしいシンプルで力強い絵と文章でわかりやすい。

5段階評価：☆☆☆☆良書（きちんとした科学書）

対象年齢：4歳〜小学校初級（3歳以上）

14ひきのあきまつり

14ひきのあきまつり (14ひきのシリーズ) 著者：いわむら かずお 出版社：童心社 発売日：1992年 大きさ：32p, 26.6 x 19 cm, ハードカバー

要旨：秋の森でかくれんぼをしていた14ひきのネズミの家族。迷子になった子供を捜しているうちに、摩訶不思議な森の秋祭りに遭遇する。

評価：神隠し、秋祭りのどちらも非現実で、14ひきシリーズにしては難解。子供のリピート率も低い。魔物の祭りとはいえ、秋祭りの目的がわかるような設定にしてほしかった。
　14ひきのシリーズは顔で個人が識別できると言っていた母親がいたが、我が家では不可能。

5段階評価：☆☆☆並（難解）

対象年齢：（3歳以上）

はじめてのおるすばん

はじめてのおるすばん (母と子の絵本 1) ・しみず みちを（作）、 山本 まつ子（絵） ・岩崎書店; 1972年 ・31p, 25 x 22 cm, ハードカバー

要旨：初めて留守番をすることになった3歳のみほちゃん。静まり返った部屋の中で、一人母の帰りを待ちわびる みほちゃんをあざ笑うかのように、突然、玄関チャイムの音が鳴り響く。郵便受けから部屋を覗かれ、恐怖におののく みほちゃんに追い討ちをかけるように、玄関チャイムが三度鳴り響く...

評価：3歳の少女の恐怖が伝わる、全体的に暗い色調の古典作品。臨場感もあり、読んでドキドキするが、時代遅れの感が強い。現代では3歳児に一人で留守番をさせてはいけない。新聞集金人が郵便局員よりもマナーの悪い人物として描かれており、差別的なこともやや気になる。

5段階評価：☆☆☆並（時代遅れ；やや差別）

対象年齢：（3歳以上）